頂エンブレム
正しい最低制限価格の出し方
基本事項の確認補正条件を正しく設定発生材売却費の計上工事価格の丸め
技術管理費事業損失防止施設費水道工事その1水道工事その2水道工事その3
基本事項の確認
土木工事積算基準書の定義や内容についての基本事項を確認しながらレポートを進めていきます。

一般的な土木工事の場合、請負工事費の構成は以下となっているのはご承知の通りです。

          直接工事費 ━━━━━ 純工事費
                 
      工事原価   共通仮設費  
               
  工事価格   間接工事費      
               
請負工事費   一般管理費等     現場管理費    
                   
  消費税相当額                

1.直接工事費 ・・・材料費、労務費及び直接経費(水道光熱電力料、機械経費等)
          について積算

2.間接工事費 ・・・直接工事費以外の工事費や経費。共通仮設費、現場管理費
           に分類される

(1)共通仮設費は、以下のものについて積算する

   イ)運搬費  ロ)準備費  ハ)事業損失防止施設費  ニ)安全費
   ホ)役務費  へ)技術管理費  ト)営繕費

共通仮設費の積算については率計算による金額と積上げ計算による金額とを加算して求める

積上げ計算の内容は以下となります。(率計算内容は割愛)

項  目 積上げ計算による内容
運搬費
  • 1)質量20t以上の建設機械の貨物自動車等による運搬
  • 2)仮設材(鋼矢板、H形鋼、覆工板、敷鉄板等)の運搬 但し、敷鉄板については敷鉄板
    設置撤去工で積上げた敷鉄板を対象とする
  • 3)重建設機械の文化、組立及び輸送に要する費用。
    「トラッククレーン(油圧伸縮ジブ型20t~50t吊).
    ラフテレーンクレーン(油圧伸縮ジブ型20t~70t吊)を除く」
  • 4)賃料適用のトラッククレーン(油圧伸縮ジブ型80t吊以上)及び クローラクレーン(油圧駆動式ウインチ・ラチスジブ型35t吊以上) の分解組立時にかかる本体賃料及び運搬中の本体賃料
準備費
  • 1)工事施工上必要な準備作業に要する費用
  • 2)伐開、除根等に伴い発生する建設廃棄物等を工事現場外に搬出する運搬及び処分に要する費用
    ※準備費に含まれる処分費はいわゆる3%ルールが適用される
事業損失
  • 1)工事施工に伴って発生する騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等に起因する事業 損失を未然に防止するための仮施設の設置費・撤去費及び当該仮施設の維持管理等に要する費用
  • 2)事業損失を未然に防止するために必要な調査等に要する費用
安全費
  • 1)交通誘導員及び機械の誘導員等の交通管理に要する費用
  • 2)鉄道、空港関係施設等に近接した工事現場における出入口等に配置する安全管理員等に要する費用
  • 3)バリケード、転落防止柵、工事標識、照明等のイメージアップに要する費用
  • 4)高圧作業の予防に要する費用
  • 5)河川及び海岸の工事区域に隣接して航路がある場合の安全標識、警戒船運転に要する費用
  • 6)ダム工事における岩石掘削時に必要な発破監視のための費用
  • 7)トンネル工事における呼吸器保護具(電動ファン付粉塵用呼吸用保護具等)に要する費用
  • 8)その他、現場条件等により積上げを要する費用
役務費
  • 1)土地の借り上げ等に要する費用
  • 2)電力、用水等の基本料
  • 3)電力設備用工事負担金
技術管理費
  • 1)特殊な品質管理に要する費用
    • 土質試験:品質管理基準に記載されている項目以外の試験
    • ・地質調査:平板載荷試験、ボーリング、サウンディング、その他原位置試験
  • 2)現場条件により積上げを要する費用
    • ・軟弱地盤における計器の設置・撤去及び測定・とりまとめに要する費用
    • ・試験盛土等の工事に要する費用
    • ・トンネル(NATM)の計測Bに要する費用
    • ・下水道工事の目視による出来形確認が困難な場合に用いる特別な機器に要する費用
  • 3)施工合理化調査、施工形態動向調査及び諸経費動向調査に要する費用
  • 4)その他前記1)~2)に含まれない項目で特に技術的判断に必要な資料の作成に要する費用
営繕費
  • 1)監督職員詰所及び火薬庫等の営繕(設置・撤去、維持・補修)に要する費用
    監督職員詰所及び火薬庫等の設置は、工事期間、工事場所、施工時期、工事規模、 監督体制を考慮して必要な経費を積み上げるものとする。
  • 2)現場事務所、監督職員詰所等の美装化、シャワー等の設置、 トイレの水洗化等に要する費用
  • 3)その他、現場条件等により積上げを要する費用

共通仮設費の率分は、工種区分ごとに算定される

①工種区分は、工事名にとらわれることなく工種内容によって選定される

②2種類以上の工種内容からなる工事については、その主たる工種区分が適用される

「主たる工種」とは、当該対象額の大きい方の工事をいう。
但し、対象額で判断しがたい場合は直接工事費で判断してよい

(2)処分費等の取扱い

処分費等は次のものである

①処分費(再資源化施設の受け入れ費を含む)

②上下水道料金

③有料道路利用料

処分費等を含む工事の積算は、当該処分費を直接工事費に計上し、間接工事費等の積算は以下の表のようになります

  処分費等が共通仮設費対象額+準備費
に含まれる処分費に占める割合が3%以下でかつ処分費等が3千万円以下の場合
処分費等が共通仮設費対象額+準備費
に含まれる処分費に占める割合が3%を超える場合または処分費等が3千万円を超える場合
共通仮設費

現場管理費

一般管理費
全額を率計算の対象とする 処分費等が共通仮設費対象額+準備費

に含まれる処分費に占める割合の3%とし、 3%を超える金額は、率計算の対象としない。ただし、対象となる金額は3千万円を上限とする

注)・表中の処分費等は準備費に含まれる処分費を含む

  ・処分費には運搬費、積込費は含まれない

  ・有価物(スクラップ)は処分費として扱わない

※積算ソフト「頂」では「直工に含まれる処分費」「準備費に含まれる処分費」に金額を計上すれば、 上記表中のいわゆる3%ルールは自動で計算されます。

(3)間接費率の補正

1.大都市を考慮した共通仮設費率・現場管理費率の補正

施工地域区分 工種区分 共通仮設
費補正係数
現場管理費
補正係数
大都市 鋼橋架設工事 ×1.5倍 ×1.2倍
  舗装工事    
  電線共同溝工事    
  道路維持工事    
※上記工事以外には大都市補正は適用されない。

 施工地域の区分

 大都市:札幌市、仙台市、さいたま市、川口市、草加市、千葉市、市川市、
     船橋市、習志野市、浦安市、東京特別区、八王子市、横浜市、川崎市、
     相模原市、新潟市、静岡市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、
     尼崎市、西宮市、芦屋市、広島市、北九州市、福岡市
 のうち施工地域の区分が市街地をいう

※市街地とは、施工地域が人口集中地区(DID地区)=Densely Inhabited District及びこれに準ずる地区。(DID地区とは、総務省国勢調査による地域別人口密度が4,000人/km2以上でその全体が5,000人以上となっている地域)

2.施工地域、工事場所を考慮した共通仮設費率・現場管理費率の補正値(%)

施工地域・工事場所区分 共通仮設費 現場管理費
市街地 +2.0 +1.5
山間僻地及び離島 +1.0 +0.5
地方部 施工場所が一般交通等の影響を受ける場合 +1.5 +1.0
施工場所が一般交通等の影響を受けない場合 +0.0 +0.0
※コンクリートダム、フィルダム及び電線共同溝工事には上記補正を適用しない

※施工地域が2つ以上になる場合はいずれか補正値が大きい方を適用する

山間僻地:施工地域が人事院規則(9-55)における特地勤務手当を支給するために
     指定した地区及び離島

地方部:施工地域が市街地、山間僻地及び離島以外の地区

   一般の交通を受ける場合とは、

   ・施工場所において一般交通の影響を受ける場合

   ・施工場所において地下埋設物件の影響を受ける場合

   ・施工場所において50m以内に人家等(民家、商店、ビル等)が連なってる場合

3.一般管理費

 (1)契約保証に係る一般的な保証方法

   保証の方法                        補正値(%)

    ケース1: 発注者が金銭的保証を必要とする場合     0.04
          (工事請負契約書第4条を採用する場合)

    ケース2: 発注者が役務的保証を必要とする場合     0.09 

    ケース3: ケース1及び2以外の場合          補正しない

「金銭的保証」とは、履行保証制度の中で請負者が請負者に起因することで 契約不履行による損害を与えた場合に金銭的に保証するものであり、 工事の完成そのものを保証する場合は「役務的保証」

ケース3の具体例

①予算決算及び会計令法の規定により工事請負契約書の作成を省略できる工事請負契約である場合(小額な請負費)

②特定建設工事共同企業体により競争を行わせる場合

③契約保証を必要とするケースと必要としないケースが混在する混合入札の場合は、契約保証費は計上しない

 契約保証費を計上する場合は、原則として当初契約の積算に見込むものとする

補正条件を正しく設定する
お気づきの方も多いと思いますが、ここ2、3年前から工事の補正条件が設計書に記載されなくなっています。

工事の補正条件とは、施工地域、工事場所による補正やイメージアップ経費等です。

例えば、施工地域や場所が市街地なら共通仮設費は2%、現場管理費は1.5%加算されます。地方部で一般交通等の営業を受ける場合は、それぞれ1.5%、1.0%加算されます。

鋼橋架設工事、舗装工事、電線共同溝工事、道路維持工事に限っては、大都市補正の場合、共通仮設費は1.5倍、現場管理費は1.2倍が乗じられます。

これらの判断を設計図書から判断してくださいというものです。

積算に不慣れな方は、直接工事費や共通仮設費の積み上げに気を取られてしまい、正しい補正条件を設定することなく諸経費計算をしてしまう方が多いようです。

ケアレスミスなのですが、結果は大きく違ってきます。

例えば、直接工事費が3千万円の舗装工事で、施工地域、施工場所による補正

条件が異なる場合の工事価格は以下のようになります。(積上分は無しと仮定した場合)

一般交通の影響を受けない場合    48,269,000円

  一般交通の影響を受ける場合   49,264,000円

  市街地             49,661,000円

  大都市補正適用地区       52,969,000円

補正条件によりこれだけ工事価格が変わりますので、間違った設定で工事価格を 算出してしまえば、当然、最低制限価格も正しくありません。

ここがポイント
補正条件を正しく設定する。基本ですのでケアレスミスを犯さないよう注意してください。

発生材売却費(有価物)の計上
発生材売却費とは、工事で発生したスクラップ(有価物)を売却して得るお金でスクラップを売った代金は施工業者様の懐に入ります。

発注者は、工事費計より売却費を差し引き工事価格(予定価格)としています。

ではどのように計上したらよいでしょうか?

ここがポイント
工事価格が千円単位の場合、発生材売却費を加算して千円未満の端数が出た場合、 千円未満を切り捨てて発生材売却費を計上します。

例、売却費の合計が8,200円なら-8,000円として計上します。
(工事価格が万円単位の場合は、万円未満を切り捨てて計上します)

マイナス計上を間違えなければ、あとは積算ソフト「頂」が最低制限価格を自動計算してくれます。

工事価格の丸め
下記は、ある舗装工事を頂で積算した結果です。

開示請求からわかった最低制限価格は、44,058,826円

頂で計算した最低制限価格も44,068,826円ですが、

実際には発生材売却費の10,000円は、落札者の懐に入りますので、 その金額が控除され 44,068,826円 - 10,000円 = 44,058,826円が最低制限価格として設定されます。

ではどうしたらこのように正確に最低制限価格を出せるのか?

直接工事費や共通仮設費積上げをきちんと計上する事と補正条件の設定が間違っていない事が前提となります。

この工事の情報は以下です。

工事価格は、千円単位である。最低制限価格は、1円単位である。

ここがポイント
(大切なポイントは3つあります)

  ①工事価格の丸めを千円に設定。
   (工事価格の単位が千円だから、千円に設定。工事価格が万円の場合は、万円に設定)

  ②直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費の丸めを1円に設定。
   (最低制限価格の単位が1円だから丸めも1円に設定。最低制限価格の単位が千円の場合は、
   丸めは千円に設定)

  ③スクラップ控除をマイナスで計上します。

この設定が出来れば正確な最低制限価格を頂が計算してくれます。

※発生材売却費がある場合は、最低制限価格からマイナスすることをお忘れなく。

技術管理費
発生土有害物質試験などの土質試験、地盤や道路の平板載荷試験等の費用は、共通仮設費積上げ(技術管理費)に計上します。

この点について少し解説します。

技術管理費のうち共通仮設費率分に含まれていない、積み上げを要する技術管理費項目は以下の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)となります。(積算基準書引用)

  • (イ)特殊な品質管理に要する費用
    • ・土質等試験:品質管理基準に記載されている項目以外の試験
    • ・地質調査:平板載荷試験、ボーリング、サウンディング、その他原位置試験
  • (ロ)現場条件等により積上げを要する費用
    • ・軟弱地盤等における計器の設置・撤去及び測定・とりまとめに要する費用
    • ・試験盛土等の工事に要する費用、トンネル(NATM)の計測B に要する費用
    • ・下水道工事において目視による出来形の確認が困難な場合に用いる特別な機器に要する費用
  • (ハ)施工合理化調査、施工形態動向調査及び諸経費動向調査に要する費用
  • (ニ)その他、前記イ、ロに含まれない項目で特に技術的判断に必要な資料の作成に要する費用

土質試験、平板載荷試験は諸経費込みの費用となります。

ここがポイント
技術管理費積上げのうち、諸経費込みの費用は共通仮設費には計上されますが、現場管理費・一般管理費の対象外となります。

これを知らないで計算してしまうと、最低制限価格も正確に出せません。

ではどのように対処したら良いのか、見ていきましょう。

例、護岸工事で土質試験費 194.000円を共通仮設費積み上げとして計上する場合。

頂の共通仮設費積み上げ項目の技術管理費に194,000円を計上します。①

現場、一般管理費対象額除外金額に194,000円を入力します。②

これで共通仮設費には計上されますが現場管理費、一般管理費からは除外されます。

具体的な数字を挙げて理解していきましょう。

皆さんも頂を起動して同じように実行してみてください。

 直接工事費:500万円
 共通仮設費積上げ(技術管理費):194,000円

 工事種類:土木工事
 工事区分:河川工事

 施工場所:市街地
 前払金支出割合:35%超え
 契約保証:なし
 丸  め:一般管理費は、丸めなし。間接費は、千円丸め。

1.純工事費は5,920,000円となります。
 (直工500万+共通仮設費率分72.6万+技術管理費19.4万)

2.通常は5,920,000円が現場管理費の対象額となりますが、
 技術管理費は現場管理費対象額除外扱いですので、
 5,920,000-194,000 = 5,726,000円

 これが現場管理の対象額となります。(③)

3.上の計算で純工事5,920,000に現場管理費2,269,000が加算され、
 工事原価は8,189,000円となります。

 ここから技術管理費の194,000円が除外された金額

 7,995,000円が一般管理費の対象額となります。(④)

このような細かい計算は、「頂」がおこないますので皆さんは、
技術管理費を計上する場合には、前ページ① ②の設定を
間違えのないように実行してください。

そうすることで正しい最低制限価格が算出されます。

事業損失防止施設費
定義は、

1)工事施工に伴って発生する騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の事業損失を未然に防止するための仮施設の設置費、撤去費及び当該施設の維持管理等に要する費用

2)事業損失を未然に防止するために必要な調査等に要する費用

簡単に言えば、公共工事を施工するにあたり発生する損害を防ぐための費用。損害とは地盤変動、工事振動による建物等の損層、地下水の汚濁や枯渇等々。

このレポートの冒頭でも述べましたが共通仮設費の積み上げ項目には以下の7つがあります。

 1.運搬費  2.準備費   3.事業損失防止施設費  4.安全費
 5.役務費  6.技術管理費 7.営繕費

3.事業損失防止施設費と5.役務費を除く項目は、共通仮設費率計算により標準の積算内容に対する費用はカバーされています。

例えば、4.の安全費の場合、安全施設類の設置・撤去、補修に要する費用及び使用期間中の損料は、共通仮設費率分の費用に含まれています。

しかし交通誘導員及び機械の誘導員等の交通管理費に要する費用は、共通仮設費率分には含まれていないので、交通誘導員は安全費の積上げ費用となっているのはご承知の通りです。

では、3.事業損失防止施設費はどうでしょうか?

ここがポイント
事業損失防止施設費の積上げ額は、共通仮設費率分の対象外となり、

その積み上げ額は、現場管理費、一般管理費の率分対象額からも控除されます。

例を挙げます。
 通常、
 直接工事費 10,000,000円 共通仮設費積み上げ 1,000,000円の場合
 共通仮設費率分対象額は、11,000,000円となります。

しかし事業損失施設防止費の積み上げが1,000,000円あった場合、
 共通仮設費率分対象額は、10,000,000円とします。

更に、この1,000,000円は現場管理費、一般管理費の率分対象額からも控除されます。

この事を知らないと経費計算の正しい設定ができず、結果として最低制限価格も正しく算出できませんので、しっかり理解してください。

「頂」では諸経費画面で以下のように設定してください。

1.共通仮設費積上で事業損失防止費を計上します。例、500,000円

2.※「その他諸経費計算除外金額」に同額を計上します。

これでOKです。

最低制限価格が正しく計算されます

※その他諸経費計算除外金額
─ 直接工事費に計上したが共通費率分の対象額から控除する金額

水道工事 その1(管材費)
道工事の積算で一番気をつけなければならないのは、管材費です。
頂は上水道資材単価やメーカーの価格表を搭載していますが、それでも
管材屋さんに見積をとらなければならない場合も出てくると思います。

その時、必ず役所の設計単価で見積をもらうようにしてください。

設計単価は施工業者さんが購入する単価よりも低いのが一般的です。

発注者は設計単価で積算していますので、皆さんが購入する実勢単価で積算した場合、工事価格が安くなってしまい、最低制限価格未満で失格ということもあり得ます。

水道工事の場合、直接工事費が同額ならば、管材費が多くなればなるほど、工事価格は安くなってしまいます。それは水道工事の諸経費計算方法にあります。

いわゆる水道事業実務必携基準では、直接工事費に含まれる管材費の1/2の金額が直接工事費から控除され、共通仮設費の対象額になります。

また純工事費(直接工事費+共通仮設費)からも直接工事費に含まれる管材費の1/2の金額が控除され、現場管理費が計算されます。

文字にするとわかりにくいので次のページの2つの画面をご覧ください。

 直接工事費:100万円  直工に含まれる管材費:40万円
 共通仮設費対象額: 80万円(直工費100万 - 40万×1/2)
 現場管理費対象額: 90万6千円 (純工事費11,06,000 - 40万×1/2)


 直接工事費:100万円  直工に含まれる管材費:80万円
 共通仮設費対象額: 60万円(直工費100万 ? 80万×1/2)
 現場管理費対象額: 67万9千円 (純工事費10,79,000 - 80万×1/2)


これで水道工事の諸経費の仕組みがご理解いただけたと思います。

水道工事 その2(予定価格事前公表なし)
では、水道工事の最低制限価格の正しい出し方を実例で検証していきます

管布設工事です。最低制限価格の単位は万円です。

積算情報は以下の通りです。

予定価格:  2,750,000円       適用経費率:  開削工事
共通仮設費補正: 0% 地方部 施工場所が一般交通等の影響を受けない
現場管理費補正: 0% 地方部 施工場所が一般交通等の影響を受けない
イメージアップ補正、冬季補正、前払支出割合補正、契約保証補正等は0%

最低制限価格の計算式:

直接工事費×95%+共通仮設費×90%+現場管理費×80%+一般管理費×55%

      事後公表の最低制限価格:  2,410,000万円

1.予定価格事前公表なし: 直接工事費から工事価格を計算し、最低制限価格を算出する方法

  実施設計書を基に積算ソフト「頂」で積算すると以下となります。

  直接工事費: 1,892,624円
          処分費: 5,850円  安全費: 36,400円
          管材費: 1,293,834円

積算の結果、工事価格は以下となります。

ここがポイント
最低制限価格の単位が万円の場合は、工事価格の丸めを万円に設定して計算します。

共通仮設費、イメージアップ、現場管理費の丸めは千円に設定します。

工事価格の丸めを千円にしてしまうと最低制限価格も違ってしまいますので要注意です。

この工事の真の設計額は、2,75,4297円ですが、工事価格を万円単位にするために一般管理費で万円未満の4,297円を調整(マイナス)している事がわかります。

最低制限価格の内訳

 直接工事費   1,892,624*0.95 =    1,797,992円

 共通仮設費    201,400*0.90 =      181,260円

 現場管理費    314,000*0.80 =      251,200円

 一般管理費    341,976*0.55 =      188,086円

                       2,418,538円  → 

                       2,410,000円

                              (万円未満切り捨て)

水道工事 その3(予定価格事前公表あり)

2.予定価格事前公表あり: 工事価格から逆算して最低制限価格を算出する方法

この場合は、少しテクニックが必要となります。それをこれからお伝え致します。

積算ソフト「頂」で直接工事費を積算して工事価格を出した場合、万円未満の一般管理費の調整額を掴むことができました。

しかし予定価格からの逆算の場合、万円未満の正確な一般管理費の調整額を掴むことはできません。 なぜなら万円未満の調整額は、理論上0円~9999円までが考えられるからです。

そこで以下のようにして逆算にて最低制限価格を算出します。

「頂」のメインメニューから逆算(指定工事価格で逆算)を選択します。

工事の種類:水道工事(水道実務必携基準・平成21年度以降)

工種区分:  開削工事及び小口径推進工事  経費年度:  2014-04

1.一般管理費の調整額が0円と想定して計算。
  工事価格 2,750,000円に設定

ここがポイント
調整額0円、つまり真の設計額を2,750,000円として計算しますので調整額が

0円となるように丸めを全て自動計算(丸めなし)に設定します。

最低制限価格(最低値) ・・・調整額0円の場合

 直接工事費   1,889,065*0.95 =    1,794,611円

 共通仮設費    201,854*0.90 =      181,668円

 現場管理費    313,348*0.80 =      250,678円

 一般管理費    345,733*0.55 =      190,153円

                       2,417,110円 → 

                       2,410,000円

                            (万円未満切り捨て)

1.一般管理費の調整額が9,999円と想定して計算。
  工事価格 2,750,000円に設定


ここがポイント
調整額9,999円。つまり設計額を2,759,999円として計算しますので調整額が0円となるように

丸めを全て1円単位に設定します。

最低制限価格(最高値) ・・・調整額9,999円の場合

 直接工事費   1,895,404*0.95 =    1,800,633円

 共通仮設費    202,698*0.90 =      182,428円

 現場管理費    314,907*0.80 =      251,925円

 一般管理費    346,990*0.55 =      190,844円

                       2,425,830円 → 

                       2,420,000円

                            (万円未満切り捨て)

以上、1.2.の逆計算から得た最低制限価格は以下となります。

最低値  2,410,000円

最高値  2,420,000円

 ※最低値・・他社に負けることはありませんが、失格になる可能性があります

 ※最高値・・失格になることはありませんが、他社に負ける可能性があります

最低値、最高値のどちらの金額で応札するか迷うところですが、
実際に積算ソフト「頂」で積算して計算された最低制限価格を
判断基準にする事をお薦めします。

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